【能登×地方活性】ゲストハウス「FREEDOM2」オーナー 石田 智宏さん特集(後編)
ゲストハウスは多様性社会。ゲストハウスに習い、お互いを認め合うことが地域の活性化に繋がる
石川県七尾市の温泉街にある“ライブハウス併設型ゲストハウス”「FREEDOM2」。オーナー 石田 智宏さんのインタビュー後編では、【能登の地方活性】に踏み込んだ質問をさせていただきました。





(前編はこちら)
【Ameba blog】 http://ameblo.jp/funnythings (外部リンク)
- ゲストハウスが能登のためにできること
―能登でゲストハウスを開業し、感じていることを教えてください。
石田さん)「FREEDOM2」のある和倉温泉は見どころが多いので、この地に助けられていると感じます。徒歩圏内に、総湯、足湯、辻口さんのカフェ(ル ミュゼ ドゥ アッシュ 辻口博啓美術館)、温泉水で温泉卵が作れるスポット、ジェラートの能登ミルク本店、インスタ映えすると話題の青林寺があります。どれもゲストや観光客に好評です。青林寺
―和倉温泉や能登に対して「FREEDOM2」が貢献できていると感じることはありますか。
石田さん)「FREEDOM2」は低価格で宿泊できるので、これまで金銭的な理由で和倉温泉に来ることができなかった人を呼ぶことができていると実感しています。和倉温泉は平日でも宿の相場が高いですからね。また、これまで何度も和倉温泉に来たことのある人が「旅館に泊まることに飽きたから」といって「FREEDOM2」に訪れることもあります。また違った和倉温泉での楽しみ方を提供できているのだなぁと感じる瞬間です。
「FREEDOM2」は基本素泊まりなので、ゲストは皆、能登のどこかに食べに行きます。あえて食事の提供をしないことで、地域にお金を落とすことに貢献できているかと思います。そして、宿泊代金を抑えた分、食事や観光に余分にお金を使うことができるので、そこも魅力かなと。また、ゲストハウスでは人との触れ合いの中から「あそこが美味しかった」とか、あまり知られていない情報の店を教えてもらえることもあるので、より地域に深く、能登を感じられるお手伝いができているのかなと思います。現に、何度も来ていただいているリピーターさんたちは、「能登に来たらあそこの店には絶対に行く」という方が多いですね。
石田さんはゲストと一緒に食事に出掛けることも。
―ゲストに地域の魅力を伝える機会が多いかと思いますが、「能登の魅力を発信することに対して石田さんが思うこと」を教えてください。
石田さん)逆に、僕は日々、ゲストから能登の良さを教わっている気がします。僕はずっと、能登は魅力のない地域だと思っていましたが、ゲストに聞くと「能登は環境のいい所だ!凄い!」と皆さん口々に言います。「七尾湾のような波の無い落ち着いた海は珍しい」「千里浜は海岸を車で走ることができる」「最北端の景色が綺麗」「信号がほとんどない半島を走って回ることができるのは、ツーリングをする人にとっては最高の環境」など、能登の魅力をいっぱい教えてくれます。
前述した和倉温泉の見どころをはじめ、最近、能登ではカヤック・サップ・イルカウォッチングなどのアクティビティも増えてきました。まだまだ、発見されていない魅力もあると思うので、「新たなる能登の魅力を探しに行く」という旅行も楽しいかもしれませんね。
能登の塩づくりを体験するゲスト
- お互いを認め合うことで地方は活性化する
―最後に、石田さんの考える「地方活性」について教えてください。
石田さん)能登に限らず、都会人の地方移住が増えています。僕はそこから地方創生が生まれると思っていて、あとは地元がどれだけ寛容になれるかが鍵かなと思います。地域によっては、よそから人が入って来ることを否定的だと思う地域もあります。移住経験のある人の話を聞くと、移住者は移住者同士で固まっていて、地域に馴染むのに苦労しているようでした。
ここでゲストハウスの話に戻りますが、ゲストハウスというのは本当に凄い所で、これからの日本を担う若い人が多く集まり、いろんな人種、いろんな考えの人が同じ建物に一晩泊まって、交流や議論を交わします。今の日本を小さくしたみたいな場所だと思っています。ビーガン、LGBTQ、国籍の違う人など、自分と異なる人に出会うことが当然ありますが、「FREEDOM2」に訪れるゲストは相手を否定せず、お互いを認め合います。「そういう生き方もあるよね。」「僕はこうだけど、あなたの生き方もいいよね。」と。議論に対しても、個人の意見に反対する人はおらず、ポジティブな意見が飛び交い、凄くいい空間だなと実感します。
「FREEDOM2」には地元住民も結構遊びに来てくれますが、その中で見えてきた課題は、「そこまで旅人と交流したくない」という気持ちの地元住民もいるということ。旅人と地元住民が交流できる場所を作りたいという思いには「いいね!」と賛同してもらえても、いざ始めてみたら抵抗があるようで。ただ、それは交流するのが苦手というだけであって、打ち解けるまでに時間を要するのだと分かりました。その地元住民の方は、長期で宿泊しているゲストと何度か顔を合わせるうちに、ゲストと徐々に仲良くなっていくことができ、今では個人間で交流する場面もあるので、打ち解けてしまえばより深く仲良くなっていくのだと思います。地方を活性化させるために、移住者もそれを受け入れる地元も、互いに互いのことを分かってもらうための努力と時間が必要だと感じています。だけど、その先にはいい未来が待っているのかなと思います。
様々なものが多様化する時代に、多様な人々が集まるゲストハウスがこれからの日本の未来を作っていく。そんな拠点になれたら、それは、すごく地域に貢献できるかなと思います。インタビューに答えてくださった石田 智宏さん。ありがとうございました!
―インタビューを終えて筆者の感想
今回、「FREEDOM2」の共有スペースにて取材をさせていただきました。「能登の活性のために僕は何かできているのか…」時折不安になりながらも、自問自答しながら熱くインタビューに答えてくださった石田さんでしたが、石田さんの不安は何のその。能登の活性化に繋がる取り組みが出てくる出てくる…!あっという間の2時間でした。「FREEDOM2」では、きっと毎晩こんな感じで、時間を忘れてゲスト同士が会話に花を咲かせているんだろうなぁ。
旅は非日常。「FREEDOM2」はさらに非日常。「FREEDOM2」で語り合いたい方、ライブをしたい方、石田さんに会ってみたい方は、ぜひ魅力満載の能登へ!■FREEDOM2詳細
☆-僕らの秘密基地へようこそ!!-☆
【FREEDOM2 ROCK Village】
BACKPACKER’S HOSTEL/ROCK BAR BASE TO FREEDOM2
住所 石川県七尾市和倉タ1-1
TEL 0767-57-5781
HP https://base2freedom.com/
mail basetofreedom2@gmail.com
FB https://www.facebook.com/freedombackpackersnanao/
Ameba blog http://ameblo.jp/funnythings
twitter https://twitter.com/basetofreedom2
Instagram https://www.instagram.com/freedom2_rock_village/【予約HP】
airbnb https://www.airbnb.jp/rooms/6604166
booking.com http://www.booking.com/hotel/jp/freedom2-nanao.html
楽天トラベル http://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/161109/161109.html
■オーナー プロフィール紹介
石田 智宏(いしだ ともひろ)さん
石川県志賀町出身。1979年生まれ。
20代は介護の仕事をしながらバンド活動に明け暮れる日々。29歳で退職し、10代からの夢だったバックパッカーの旅に出かける。世界各地で多くのゲストハウスに泊まった経験から「能登にゲストハウスを作りたい」という新たな夢ができ、カフェ経営を経て、2014年に石川県七尾市和倉町にゲストハウス「FREEDOM2 ROCK Village」を開業。
カフェ・ゲストハウス経営と並行し、能登を盛り上げるためのイベントを数多く企画。2012年「高橋歩トークライブ2012 in NANAO~未来の地図~」、2013年「NOTOFes.2013」、2014年~現在まで定期的にライブフェス「能登大作戦」を主催。
2013年NHK「かがのとイブニング」スタジオ出演、2018年雑誌「BonNo」取材記事掲載、イベント主催の度に地元新聞紙に掲載されるなど、その活動はメディアにも多く取り上げられている。■ライタープロフィール
Elica(石川県金沢市在住)
建築会社、イベント会社、印刷会社などでの勤務を経て、エスダムスメディアJAPANへ。
『誰かの想いを形にして世の中に届けること』に面白みとやりがいを感じています。
今回特集した石田さんとは、2013年に「NOTOFes.2013」を共に主催し、能登で大型イベントを開催しました。*記事内の写真 引用)「FREEDOM2 」Facebookより*
会社概要
代表者:山口 貴子
所在地:石川県金沢市森山1-2-1 FW202
業種:サービス業—PR業務
電話番号:050-3204-0372
関連URL
https://sdums.net