元芸人の異色の起業家が代表を務める、スマホアプリ専門のソフトウエア開発会社【Beta Computing株式会社】「お客様の課題を理解し、課題解決のためのスマホアプリをご提供します」
代表取締役社長 兼 最高コミュニケーション責任者 吉村 真幸氏インタビュー
エスダムスメディアJAPANでは「ベンチャー・女性の活躍・地方活性化」をキーワードとした特集記事を配信しています。今回のテーマは「ベンチャー」です。
石川県津幡町を拠点に、主に企業向けのスマートフォンアプリ(以下、スマホアプリ)の提案と開発を手がけるソフトウエア開発会社【Beta Computing株式会社】。スマホアプリに特化して開発を行うという事業は日本全体で見ても数が少なく、珍しい存在だそう。「お客様の課題を理解することを何より大事にしている」と語る代表の吉村氏に、事業についてお聞きしました。
【Beta Computing株式会社 公式サイト】https://betacomputing.co.jp/ (外部リンク)

Beta Computing株式会社 代表取締役社長 兼 最高コミュニケーション責任者 吉村 真幸
【プロフィール紹介】 石川県金沢市出身。富山大学工学部に在学中、お笑い芸人の道を志す。2年間休学し東京の養成学校に通い、芸人として漫才の腕を鍛える。成功だけを夢見て飛び込んだ世界だが現実は厳しく、四苦八苦しながら劇場やオーディションで場数を踏み、地道な改善の積み重ねが大切だと気付く。相方が夢を諦めたため、自身も志半ばで復学したが、人前で話すことに自信が付いた経験は今も活きている。 |
―Beta Computing株式会社とは?
吉村氏)お客様の課題解決とエンターテインメントの楽しさをアプリによって提供するソフトウエア開発会社です。アプリに関わる全ての人を笑顔にし、お客様の目的を達成するため「本当に必要とするアプリ」を提供し続けることを目標としています。何のためにアプリを作るのか、誰がどんな形で求めているのか、お客様と一緒に検討し、世の中に貢献するアプリをご提案しています。
―石川県での起業経緯を教えてください。
吉村氏)2015年4月、前職で大手ソフトウエア会社に勤めていた私・独立願望が強く経営に関する知識を持つ同期・スマホアプリ開発に関して高い技術力を持った同期の友人、この3人で会社を設立しました。全員、石川県出身。金沢市近郊で事務所用物件を探したところ、津幡町で立地のいい一軒家を見つけ、その大家さんが私たちの起業を応援してくださったこともあり、津幡町で起業することとなりました。
―「スマホアプリ専門のソフトウエア開発」の事業を始めようと思われたきっかけを教えてください。
吉村氏)スマホアプリ開発に関するノウハウや技術を持った仲間と共に起業したためです。起業前からその実力は凄く、開発したアプリがダウンロードランキングで1位を獲得したこともあるほど。「スマホアプリの開発ができる」というエンジニアが世の中で不足する中、当社ではiOS/Androidアプリ開発歴10年以上のエンジニアが開発を担当しています。技術的には、お客様が要望する機能のほとんどを実現させることが可能だと思います。
―スマホアプリの開発ができるエンジニアは少ないのですね。スマホアプリ専門の会社も珍しいのでしょうか?
吉村氏)「システム開発をしている中で、スマホアプリも開発しています」という会社はたくさんありますが、石川県内だけでなく日本全体で見ても、スマホアプリ専門の開発会社というのは少ないです。その中でも当社の技術は他所に負けていないと思います。
―これまでの開発実績について教えてください。
吉村氏)設立から8年で、約30件の案件を担当しました。2週間でアプリを完成させたケースもあれば、1本のアプリゲームを作るのに3年を要したケースもあり、製作期間は様々です。お客様の約8割は、IT企業のお客様。「アプリ開発が得意ではないので、製作をお願いしたい」とご依頼をいただいています。
設立後しばらくは石川県内のお客様が多かったのですが、コロナ禍になってからはウェブ会議が世の中に浸透したこともあり、全国のお客様とやりとりをすることが増えていきました。今では北海道、名古屋、東京からもお仕事をいただいています。
【自社アプリ開発 実績】 ■競技かるた ONLINE ![]() 競技かるた ONLINE ■かるた読唱~百人一首読み上げ~ ![]() かるた読唱~百人一首読み上げ~ |
~制作秘話~
吉村氏)ゲームを自社アプリとして製作した理由は、ゲームには多様なスマホアプリ開発の技術を取り入れることができるので、自社の技術力をアピールするのに適しているためです。ゲームなのでグラフィックや音楽にもこだわり、使い心地の良い操作感が伝わるように作っています。どのような技術力があるかアピールできる一方で、ゲーム会社だと勘違いされることもしばしば…当社は決してゲーム会社ではありません。
漫画「ちはやふる」やウェブの知識で競技かるたのルールを調べ、「かるたが取れればそれでよし」という軽い気持ちでアプリ製作を開始。ちょっと遊べるところまでアプリを作り、かるた教室に持っていったところ「ルールが全然違う!!」とお叱りを受けました。かるたをする人の目線に立たないと分からないような細かいルールが存在し、アプリ内ではその点が全く違っていたようです。そこから1年以上、かるた教室に通い、自分達が競技者となったうえでアプリを製作していきました。競技者となって初期のアプリを見ると、駄目なところがよく分かります。この経験から「お客様が本当に求めているものは何か」を理解するために、お客様の業界についてしっかり勉強をするなど、お客様の目線に立つことを意識しています。

グラフィック、音楽、使い心地の良い操作感にこだわって作られている
【受託アプリ開発 実績一例】 ■樽クラウド 樽在庫管理システム 若鶴酒造株式会社様の樽データを管理するシステム「樽クラウド」を開発しました。樽における管理するデータは種類が多く、貯蔵期間が数年~数十年に渡るため、一覧性や視認性の高い樽データ表示と、管理項目の編集や樽データの一括更新が可能なシステムとなっています。iPhone/iPadアプリでは、樽データの閲覧および編集が可能で、表示する管理項目を自由に変更できます。また、樽に貼られたQRコードをカメラで読み込むことで瞬時に該当の樽データを表示し、多くの樽データから特定の樽を探す時間を短縮しています。Windowsアプリでは、樽データの一括ダウンロード/アップロード、管理項目の編集が可能です。 ![]() 樽クラウド 樽在庫管理システム |
~制作秘話~
吉村氏)元々、お客様はExcelで樽のデータを管理されていました。樽から樽へお酒を移動する度に膨大なデータを手作業で修正しており、作業に限界を感じて「アプリで何とか解決できないか」というご相談をいただきました。アプリを使う人がどういった使い方をしたいのか、まずはその理解が必要だったのでお酒に関する勉強をしました。そのうえで、自分達のアプリの知識を使って、アプリだとどんなことができるのか洗い出して提案をしました。当社では、アプリの知識は常にアップデートさせています。ITは1年で状況がどんどん変わります。世の中の開発ツールも日々進化しているので、会社として動向を追っています。
「作った意味のある、アプリを作りたい」そうして作られた樽クラウド。エンドユーザー(アプリを使用する人)がアプリを使い続けても、不快感無く習慣的に使用していけるような仕様となっています。このアプリは汎用性が高く、酒造業界内で「他の酒蔵でも使用できないか」という検討がなされています。
【その他の開発実績】https://betacomputing.co.jp/development/ (外部リンク)
―今後の展望をお聞かせください。
吉村氏)継続して仕事をいただけるようにするためにも、アプリ開発のサイクルを早くしたいと考えています。今は同時進行で3件の案件しか引き受けることができないので、依頼が一斉にきた時には機会損失が発生することがあります。開発体制を拡大して、仕事を多く引き受けることができるようにしたいです。
そのためにはスマホアプリ開発のできる人材が必要なのですが、即戦力となる中途採用の募集をかけてもなかなか応募が無いので、新卒採用の窓口を開いて人材を育てていこうとも考えているところです。2年前に「地元にアプリを作れる会社があったんだ!入りたいです!」と、プログラムの得意な新卒の子が名乗りをあげてくれました。当時も即戦力が欲しかったので新卒採用をしていなかったのですが、ひとまず能力を見てみようと課題を渡したところ、こちらが想定していた以上の質と量をこなしてきたという、とても技術力のある子でした。こんな凄い子がどうしてベンチャーに!?と思うほど。今では当社のエースとして開発に携わっています。こういったケースもあるので、新卒採用も積極的に考えています。
―ITを活用して何かやりたいことがある人に向けてメッセージをお願いします。
吉村氏)ITを活用したいと思っても「具体的に何をどうしたらいいのか分からない」「やりたいことはあるが、どこに声をかけていいのか分からない」といった声をよく耳にします。当社では、実現したいことの話を聞いたり、適切な開発方法(スマホアプリがいいのか、ウェブアプリがいいのか、既存サービスでできるのか、など)の提案を行ったりしているので、お気軽にご相談ください。やりたいことがしっかり決まっている場合は見積もりもお渡しできます。当社と契約を結ぶまでは、料金は一切発生しませんのでご安心ください。

お問い合わせはBeta Computing株式会社まで
■会社概要
会社名 Beta Computing株式会社
設立日 2015年4月2日
資本金 300万円
社員数 4名
所在地 〒929-0343 石川県河北郡津幡町南中条へ11-4
電話番号 076-256-1884
メール info@betacomputing.co.jp
事業内容 ソフトウエア開発
代表取締役社長 吉村 真幸
HP https://betacomputing.co.jp/ (外部リンク)
■編集後記
「その内容ならアプリではなくウェブサービスの方がいいですね。コストも抑えられるから、その方がいいですよ。腕のいいウェブ会社紹介しますよ」
お客様の話や、抱えている問題を聞いて、他の会社に紹介するケースも多々あるそうです。会社の売り上げにはならなくとも「お客様にとって本当に良い選択」を提案する姿勢に、吉村氏の人柄の良さを感じました。また同時に、そこからは「中途半端な思いでアプリ開発を行っていない」という強い意志も感じられます。スマホアプリを始めとして、IT活用を検討されている方は、Beta Computing株式会社に一度ご相談してみてはいかがでしょうか。
■ライタープロフィール
Elica(石川県金沢市在住)
建築会社、イベント会社、印刷会社などでの勤務を経て、エスダムスメディアJAPANへ。
『誰かの想いを形にして世の中に届けること』に面白みとやりがいを感じています。
まだまだ知られていない『いいもの』が世の中に伝わっていきますように。
会社概要
代表者:山口 貴子
所在地:石川県金沢市森山1-2-1 FW202
業種:サービス業—PR業務
電話番号:050-3204-0372
関連URL
https://sdums.net